因果関係の妥当性(criteria of causal association)は、記述疫学の結果を分析疫学で分析する前に、「少なくともこれは満たしていなければ仮説としておかしい」と言う基準である。妥当性を検証する基準は諸説あり、Kochの3(4)原則、Evansの8条件、Hill の9基準(視点)等がある参考文献5。Surgeon General(米国公衆衛生局長諮問委員会)の5基準を以下に示す。
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関連の一致性(consistency)
違う国、違う時代でも同じ事が起こるか(人、場所、時間の関連に普遍性があるか)
例1:X社製パソコンを使いさえすればAさんでもBさんでも営業効率が上がるか
例2:X教の壺を買いさえすればAさんでもBさんでも金運が上がるか
関連の強固性(strength)
効果が定量的か(量-反応関係が成立するか)
例1:X社製パソコンを導入すればするほど営業効率があがるか
例2:X教の壺を買えば買うほど金運が上がるか
関連の特異性(specificity)
原因のある所に結果があり、結果のある所に原因があるか
例1:X社製パソコンを使った人の効率が上がり、且つ、効率が上がった人はX社製パソコンを使っているか
例2:X教の壺を買った人は金運が上がり、且つ、金運が上がった人はX教の壺を買っているか
関連の時間性(temporality)
原因→結果の順になっているか
例1:X社製パソコン→営業効率上昇の順になっているか。
営業効率の上がった人が後からX社製パソコンを導入しただけではないのか
例2:X教の壺→金運上昇の順になっているか。
金運の上がった人がお金が出来て後からX教の壺を買っただけではないのか
関連の整合性(coherence)
既知の知識体系と矛盾しないか
例1:一般にパソコン導入は効率があがるのか
例2:一般に壺の購入は金運が上がるのか
記述疫学で立てた仮説が因果関係の妥当性を満たしていたら、次に分析疫学で解析する。